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子宮蓄膿症の内科治療(アリジン)

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こんにちは。

HP会社を変更しブログが内部ブログに変更になりました。 今回は以前のブログに載せていた記事のコピーになりますので、以前お読みになった方にとっては同じ内容になります。

今回は子宮蓄膿症の治療薬「アリジン(成分名:アグレプリストン)」についてです。

 

アリジン.JPG

 

このアリジンというお薬は数年前からすでに使用されておりますが、未だ日本では未発売のため個人輸入の形で海外から取り寄せることになります。そのため発注から手元に薬が届くまで最低でも2−3週間かかり、緊急疾患である子宮蓄膿症ですと来院してからの発注では到底間に合いません。高価なお薬ではありますが、いざという時の為に当院でも常備することにしましたので今回ご紹介します。

子宮蓄膿症とは避妊手術をしていない女の子にみられる子宮の中に膿が溜まる病気です。時に子宮が破裂し膿がお腹の中に漏れ腹膜炎を起こしたり、DICと言われる重篤な状態に陥って命に関わることもあります。

治療は中に溜まった膿ごと子宮卵巣を手術で摘出するのが一般的かつ推奨されます。 しかし持病や年齢から麻酔・手術リスクが高いと判断されるとセオリー通りに手術に進めないことがあります。そういった場合に薬による内科療法を行うことになります。

プロスタグランジン製剤を使った内科療法は以前から行われておりましたが、副作用が強く嘔吐や下痢で動物が苦しむ、心臓が悪いと使えない、子宮蓄膿症のタイプが閉鎖型だと使えないなど様々な問題がありました。それに対してアリジンは副作用がなく閉鎖型でも使え、尚且つ高い改善率(80%程度)が見込めます。

避妊手術をしていない高齢もしくは持病持ちのわんちゃんを飼われているお家の方は、万が一の時の為にこういったお薬があるという記憶を頭の隅にでも留めておいて頂けますと幸いです。

いぶき動物病院大宮